職人に学ぶ日本の伝統工芸〜陶芸職人編

有田焼とは

有田焼(ありたやき)は、佐賀県有田町を中心に焼かれる磁器である。その積み出しが伊万里港からなされていたことにより、「伊万里(いまり)」や伊万里焼とも呼ばれる。泉山陶石、天草陶石などを原料としているが、磁器の種類によって使い分けている。作品は製造時期、様式などにより、初期伊万里、古九谷様式、柿右衛門様式、金襴手(きんらんで)などに大別される。また、これらとは別系統の献上用の極上品のみを焼いた作品があり藩窯で鍋島藩のものを「鍋島様式」、皇室に納められたものを「禁裏様式」と呼んでいる。江戸時代後期に各地で磁器生産が始まるまで、有田は日本国内で唯一、長期にわたって磁器の生産を続けていた。1977年(昭和52年)10月14日に経済産業大臣指定伝統工芸品に指定。

絵付け

有田焼には酒井田柿右衛門が創始した伝統的な技術である「手書き」と、大量生産とコスト削減を目的とした「転写」の技術が存在する。 手描き作品は相対的に手間がかかり、作家の技量や個性が反映されるため美術品や陶芸作品として販売される場合が多い、転写作品は品そのものに対する価値は低いものの価格が安い場合がある。また、一部を手書きで行い、他の部分を転写とする方法も行われている。すべての行程を手書きで行った作品は総手書きと呼び、プリント印刷である転写と比較し完成まで時間が非常にかかる。(転写の技術はデカールを参照。)しかし、一概に転写作品は値段が低いという事もない。手描きと転写は手に持った手触りから簡単に見分けることができる。特に手描き作品では絵具が隆起しており、作陶家の心髄を感じることができる。一方、転写作品は全体的にのっぺりとしており、滑らかな感触を味わう事で判断することが可能。

Wikipedia より

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